もう一度ありがとうと言えるなら


こんばんは

今日はちょっと信じられない、嘘のようで本当の話をしようかな

本当は書くの迷ったし、今もいいのかなって思ってるんだけどね。



私にはもう二度と「ありがとう」と伝えられない大切な人がいます。



その人は高校1年くらいの時に芸能関係のお仕事で知り合った、お父さんくらいの年齢の方。トモ兄って呼んでいました。


私の夢も目標も頑張っていることも、叶えたいことも全て相談していて、その人も芸能関係の人だったから一緒にお仕事をした女優さんの「内緒のクセ」とか「今日の撮影であったハプニング」をこっそりたくさん教えてくれていました。


そのおかげでこのお仕事のいいところも悪いところもたくさん教わったし、何よりますますこの世界に近づきたいって思わせてくれた。


受けたオーディションは逐一報告して、結果も、全て聞いてくれていた。


その度に必ず言ってくれていたのが


「まこの進学と女優になることだけは信じているよ」




当時から有村架純ちゃんの大ファンだった私を、トモ兄は「勉強だ」と、色々なイベントに連れて行ってくれました。


初めて架純ちゃんご本人にお会いしたのは、架純ちゃんのファースト写真集のイベント



アイドルの握手会には通っていた私だけど、この時ばかりは同じテンションではいられず、言いたいことをメモして「こんなところが好きだ」とか「架純ちゃんを好きになったきっかけはこうだとか」、行きの電車でも、会場に着いてもずっと練習していました(笑)


でも実際会ったら練習の成果も皆無、もう頭の中は真っ白で、ただただ本人の前で泣いていて


でも確かに覚えているのは「架純ちゃんと同じ舞台に立ちたくて」とか「いつかファンとしてではなく一緒にお仕事ができるようになんとか」とか、ただただ自分の夢をご本人に聞かせていました、、号泣しながら(笑)


アイドルの握手会ではもうとっくに剥がされる時間なのに、物珍しかったのか、スタッフの方たちも笑いながら待っててくれて


架純ちゃんも目に涙を浮かべながら私の手をさすって「絶対頑張ってね、これからもよろしくね」って言ってくれた


一緒に映画の試写会に行ったり、イベントに連れて行ってもらったり、その度にトモ兄は「将来あの隣に立つのはまこだよ」と背中を押してくれました



最後にトモ兄に会ったのは2013年11月9日、私の誕生日に連れていってくれた、映画『JUDGE』の試写会でした





私がトモ兄が亡くなったことを知ったのは、年が明けた2014年の1月末。トモ兄の妹さんが、亡くなったトモ兄のSNSから私を見つけて連絡をくれたのがきっかけです


体調が悪いことや病気のことは本人から聞いてはいたけど、私が大学受験を控えていたこともあったからか、無駄な心配をかけないようにと何通もメールを送り続けてくれていました


私はそれが、全て私宛ての予約送信メールだったことを2014年の5月に知ります


12月25日のメリークリスマスも、元旦の明けましておめでとうも、私はトモ兄が残してくれていた気遣いと一緒に過ごしました。


今思えば送られてきたメールはいつも夜のぴったりの時間でした。19:00とか21:00とか。



それからメールは徐々に減っていき、心のどこかでなんとなくわかっていたものの、「今日雪で学校休校になりました!」とか、観た映画の感想やら学校で楽しかったことを、私はたくさん送り続けました。


もちろん返信はありませんでした。それでもエラーメールが返ってこないということに希望を持って、たくさんたくさん送りました。返信が欲しくて、文末には必ず「?」をつけました



そして1月末、妹さんの連絡で亡くなったことを知り、今までトモ兄が私を思ってたくさんのメールを予約送信してくれていたことを知りました。





知ってから、部屋で1人でわんわん泣きました。リビングで家族とご飯を食べるから一瞬泣くのをやめても、ご飯を食べながらポロポロ涙が止まりませんでした。


でもその年に憧れだった大学に入学し新生活が始まると、慣れない環境とその忙しさから寂しさも紛れ、なんなら今までのことが嘘のように、自分のやりたいことも夢も、目標も、全て後回しにしていました。というよりも諦めていた。

自分には無理だとわかってからは本当に生きやすくて、空回りする努力も、無駄に傷つくことも全てが馬鹿らしく思えてしまったんだと思います。



大学に入ってすぐだけど、いろんなことを知りました。成功している人が必ずしも努力している人とイコールとは限らない。


例えば授業をサボって遊んでいたり、いわゆる大学生のような派手な遊びをしているのに、私が届かなかった憧れの世界に足を踏み入れている人もいる。それがいけないというわけではないけど、私が真面目すぎたので「私はこんなにいろんなことを我慢して真面目に努力しているのに」なんて思ったりもしていました。「真面目でいい子」だから「夢が叶う」わけではない。現実とぶつかって、私自身が馬鹿らしくなりました


だからと言って「授業サボっていいよ」と言われたら勇気がなく、深夜まで飲んで騒ぐことも当時の私にはできませんでした。できていたらまた新しい楽しさがあったはずなんだけどね、、


頑張ることも無くなって、なのに全てに疲れた5月、ふとトモ兄の存在を思い出して久しぶりにメールを送りました。



夢を諦めた方がいいのか。学校が楽しくないこと。期待を裏切ったこと。どうしていいかわからないということ。ひたすら、読み返すことなく長文を打って送信しました。届かないとわかっていたけど誰かに聞いて欲しくて仕方がなくて。



でもその次の日、不思議なことが起きました



トモ兄からメールが届いたんです




まるで返信をしてくれたみたいに「大学生活には慣れた?」とか「夢は叶えられた?」「大学生になって現実と向き合っているのかな」とか


内容も優しくて強くて、それは絶対に本人が打った文だとすぐにわかりました


「これが本当に最後の俺からのメールになります。ガンバレ、まこ。」


文末には


「進学と女優になることだけは信じているよ」



そう書いてありました。トモ兄からの最後の気遣いでした。そのメールは17時に予約送信されていて、学校帰りに気づいた私は電車の中でまたポロポロ泣いたのを覚えています。絶対に私のメールを見て、ルールを破って返信してくれたんだ、と思いました。




それから私はトモ兄にメールを送っていません。

あれ以来、もう一回気持ちを取り戻してたくさんのことに挑戦してきたつもりです。

あの時天国からメールを送ってくれていなければ、〝馬鹿馬鹿しい〟現実と向き合って、また違う生き方をしていたかもしれない。



そのあとの大学生活は同じような夢を持つ先輩、後輩、大切な友達に出会い、本当に楽しく過ごしました。



トモ兄!大学卒業したよ!今たくさん、色んなこと頑張ってるよ!

このブログ書きながら思い出して泣いちゃったけど、前より強くなったよ!



真面目に努力した人だけが夢を叶えられるわけではないけれど


真面目に努力していることを見てくれている人は必ずいる



時には理不尽なことに傷ついたり悩んだり馬鹿らしく思ってしまうこともあるけど、私は身を以てそう思いました


だから見てくれている人がいる限り頑張りつづけます

応援よろしくお願いします!(笑)




私が体験した、嘘のような本当の話でした。





お風呂から出てずっと書き続けてたから、髪の毛が自然乾燥した!

こういうことするから風邪引いちゃうのかな、、(笑)


では、おやすみなさい!



まこより





p.s.

トモ兄!今のところ女優さんにはなれていません!!!ごめんね(笑)